✔ SIerとSESって何が違うの?
✔ 新卒でSIerに入るのとSESに入るのはどっちがいい?
✔ それぞれのメリット・デメリットを知りたい
✔ 将来のキャリアを考えるとどちらが有利?
IT業界を目指す就活生が必ず直面する疑問の一つが、「SIerとSESってどう違うの?」です。どちらもIT業界の代表的な企業形態ですが、働き方・年収・スキルの伸び方・就活難易度が大きく異なります。
この記事では、SIer・ITコンサルの選考を経験した現役大学生の視点から、SIerとSESの違いと、新卒でどちらを選ぶべきかを客観的に解説します。
- SIerとSESそれぞれの定義・仕事内容の違い
- 年収・働き方・スキルアップのリアルな差
- 新卒就活でSIer・SESを選ぶときの判断基準
- 「SIerを目指したいけど落ちたらSES」は正解か
SIerとSESの定義をおさらい

まず、言葉の定義から整理しましょう。
SIer(エスアイアー)とは
SIer(System Integrator:システムインテグレーター)とは、クライアント企業からシステム開発を受注し、要件定義から設計・開発・テスト・保守運用まで一括して担う企業のことです。
プロジェクト型でチームを組んでシステムを納品することが多く、クライアントとの折衝・プロジェクト管理・技術の両方が求められます。
代表的な分類として、NTTデータやNECなどの「独立系SIer」、富士通・日立などの「メーカー系SIer」、三菱商事系・住友商事系などの「ユーザー系SIer」があります。
SES(エスイーエス)とは
SES(System Engineering Service)とは、エンジニアをクライアント企業に派遣し、その現場で稼働する形態の企業・契約形態のことです。正確には「準委任契約」に基づく技術者の常駐サービスを指します。
SESの場合、エンジニアは自社籍のまま客先に常駐して業務を行います。どのクライアント先に入るかによって業務内容・技術スタック・チームの質が大きく変わるのが特徴です。
SIerの中にもSES事業を行っている企業はあります。また「SIerのような仕事もするSES企業」もあり、境界線は曖昧なこともあります。ただし、採用・年収・キャリアパスの観点では「大手SIer」と「中小SES企業」の差は大きく、ここではその違いを中心に解説します。
SIerとSESを4つの観点で比較
① 年収・待遇
| 比較項目 | 大手SIer | SES企業 |
|---|---|---|
| 初任給の目安 | 高め(25〜30万円台が多い) | 中程度(20〜25万円台が多い) |
| 昇給スピード | 年功序列が多い | 成果・スキル連動が多い |
| 福利厚生 | 充実している(大手ほど) | 企業規模による差が大きい |
| 年収の天井 | 高い(管理職・上流工程へ) | 中程度(ただしフリーランスへの道も) |
大手SIerは安定した初任給と福利厚生が強みです。SES企業は企業規模によって待遇の差が非常に大きいため、企業選びの見極めが特に重要です。
② 仕事内容・働き方
| 比較項目 | 大手SIer | SES企業 |
|---|---|---|
| 案件の種類 | 自社でプロジェクト受注・管理 | 客先に常駐してサポート・開発 |
| チーム | 自社メンバーと協働が多い | 客先の社員・他社エンジニアと協働 |
| 裁量 | プロジェクト内での裁量は大きめ | 客先の方針に従うことが多い |
| 転勤・出張 | あり(大手は全国・海外も) | 基本は客先常駐(固定の場合が多い) |
③ スキルアップ・成長
| 比較項目 | 大手SIer | SES企業 |
|---|---|---|
| 研修制度 | 充実(新卒研修・資格支援など) | 企業差が大きい |
| 技術の幅 | 広い(業界・システム種別も多様) | 案件・現場次第 |
| 上流工程への道 | 中長期で開かれている | 難しいケースもある |
| 最新技術への接触 | プロジェクト次第 | 客先次第(最先端もレガシーも) |
大手SIerは体系的な研修とキャリアパスの明確さが強みです。SES企業は現場で実践的なスキルを積みやすい反面、案件ガチャ(どの案件に入るかで成長度が左右される)という側面もあります。
④ 就活の難易度・採用基準
| 比較項目 | 大手SIer | SES企業 |
|---|---|---|
| 採用難易度 | 高め(競争率が高い) | 幅広く採用している企業も多い |
| 採用時の重視ポイント | コミュ力・論理思考・IT興味 | 技術スキル・即戦力性も加味 |
| 文系の採用 | 積極的(文系採用が多い大手も) | 企業による |
| IT資格の評価 | プラス程度(必須ではない) | 資格保有者を歓迎する企業も |
大手SIerの選考では、IT資格よりも「なぜIT業界を志望するか」「チームで何かを成し遂げた経験はあるか」という人物評価の比重が高いです。資格はプラスαの材料として機能します。
新卒でSIerとSESを選ぶときの判断基準
「結局、どっちがいいの?」という問いへの答えは、自分が何を優先するかによって変わります。
SIerを選ぶべき人
- 安定した給与・福利厚生を重視したい人
- 上流工程(要件定義・プロジェクト管理)に将来的に携わりたい人
- 大きなシステムプロジェクトに関わりたい人
- コミュニケーション・調整が得意な人
- IT業界は興味あるが技術力にまだ自信がない人(大手SIerは研修で育てる前提)
SESを選ぶべき人
- 現場で実践的なスキルを早く積みたい人
- 特定の技術領域に特化したい人(インフラ・セキュリティ等)
- 将来フリーランスや転職を視野に入れている人
- 多様な業種・システムに関わりたい人
「SIerを狙ってダメならSES」は正解か
就活生の中には「大手SIerを第一志望にして、落ちたらSES企業で妥協する」という戦略を取る人がいます。
これは戦略として間違いではありませんが、注意点があります。
SES企業は玉石混交です。即戦力向けのスタートアップ型から、技術的な成長環境の整った中堅SES企業、常駐先によって大きく当たり外れが出る中小SES企業まで幅広くあります。
「SIerに落ちたから妥協でSES」という発想より、「どのSES企業に行けばSIer志望を活かせるか・スキルを高められるか」という視点で選ぶことが重要です。
SIer就活で有利になる準備
SIerの選考では、IT資格の取得が「IT興味の客観的な証明」として機能します。特に基本情報技術者試験(FE)はSIer・ITコンサル全般で評価される資格です。
IT資格と就活の関係については、こちらの記事で詳しく解説しています。

文系でSIerを目指している方は、こちらも参考にしてください。

IT業界の就活サービスを活用して企業情報を集めることも有効です。

まとめ
✔ SIerはプロジェクト型・安定した待遇・上流工程へのキャリアパスが強み
✔ SESは現場での実践スキル習得・案件の多様性が強み。ただし企業選びが重要
✔ 新卒でSIerを狙う場合は、コミュ力・論理思考力・IT興味を示すことが優先
✔ 「SIer落ちたらSES」は戦略としてあり。ただしSES企業も吟味して選ぶこと
✔ SIer志望ならIT資格(FE)+長期インターン経験があると選考で差をつけやすい
SIerとSES、どちらが「正解」かは人によって異なります。自分のキャリアの方向性を早めに定めて、志望業界に合った準備を進めていきましょう!
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